山形の話は1日では終わりませんでしたね。
それで、その2。
そうそう、昨日泊まった宿は「湯どの庵」といって、とても予約を取るのが難しいお宿なのだそう。U夫妻のおかげで私も泊まる事ができました!インテリアも雰囲気も和を取り入れたとてもスタイリッシュな造り。旅館だけれど、ベッドですし、仲居さんがお部屋にどんどん入ってくるシステムは取っていないので、ホテルのようにゆっくりくつろげます。和と洋がとてもいい具合に溶け込んだお宿でした。
2日目は、皆早起きして温泉に入って、浴衣で朝食。正しい温泉旅館の朝を迎えました。
お食事は:
ご飯の美味しさが際立っていましたね。庄内米初めて食べましたが、すごく美味しい。これでいいお酒ができそう!とまた飲兵衛な意見を言ってしまいました!ホント、最近いただいたお米の中でもダントツの味。研ぎ方、炊き方にもコツはあるのかもしれませんが。
その後、ロビーで一休みして、山形の友人アケミさんと待ち合わせ。庄内をぐるっと案内してもらったのです。
ロビーからの眺め:
そして、一行は羽黒山へ。ここには、湯殿山、月山、羽黒山の三つの御神山をお祭している神社があります。山伏が修行するところでも有名なのです。その山伏さん、団体旅行の引率で説明をしながら、時々「ぷほ~っ!」とほら貝を吹いていました。現在は、そんな仕事をしていらっしゃいますが、きっと、厳しい修行を積まれた方なのだと思います。
御神山だけあって、半端ではない杉の大木が所狭しと生えていて、これだけでも見る価値はあります。また、中の大社もその大木を柱に使った、ひじょうに雄雄しい表情のお宮でした。
おみくじを引きましたら、「大吉」。気持ちはホクホクです。
実は、ここに連れて行ってくれたアケミさんは、この山を徒歩で登る人なんです。お試しに、徒歩コースを逆に降りてみましたが、百メートルほど降りて、降参(退散、、、)。強烈にすごい山道。しかも石段なので歩幅が不規則でこれはやられる!と背中が寒くなりました。でも、アケミさんは、足で登るとまた違った達成感が得られますよ~。『うん、確かにそうでしょうね』。次回は徒歩で!『えっ!』。その後は他の話しをして帰り道に向かいました。
駐車場途中にある出店で、この地方の名産で、とても珍しいという「月山筍」をゲット。えぐみのないほっこりした細めのタケノコ、とアケミさんの熱い説明を聞き、即購入。朝採りたててで、400円。(得した気分)
さて、そんなこんなで今回のぐるっとグルメツアー、メイン・イヴェント。「アル・ケッチャーノ」へ。
U夫婦絶賛のこのレストランは、イタリアンだけれども庄内の地の物を使って驚かせてくれる庄内イタリアンとして有名。話には聞かされていましたが、奥田シェフの素材へのこだわりは、そうとうな様子。楽しみでした。まず、入って目を引くのは、巨大な黒板に書かれたメニューの多さでした。こんなたくさんのヴァリエーションを提供できるのは、素材が豊富な証拠ですね。その日は、常連のU夫妻と一緒でしたので、「シェフのお任せ」でお願いしました。海の幸、山の幸、土地のものをふんだんに使ったお料理はどれも皆生き生きとしていました。生まれて初めて食べたアイコという山菜。とても珍しい山菜なのだそう。しゃきしゃきとした歯ごたえは他のものと比較することができないくらい。しいて言えば、同じ東北の「シドケ」に似ている感じ。その日のうちに山で採って来てくれたそうです。平田牧場の豚肉。月山筍のフリット。日本海の夏牡蠣のカルパッチョ?(名前は確かではありません)。そして、飼っているヤギのミルクで作ったリコッタチーズ!(ヤギ飼っているんです、このシェフは!)
夏牡蠣:
月山筍のフリット:
こんなにこだわりを持ったシェフだから、少し気難しいのかな?と思っていましたら、ぜんぜんそんな感じではなく、笑顔のとてもチャーミングなまろやかな感じの方でした。でも、内に秘めたものは相当なはず。
「大地を食らう」、「海を味わう」と、うたった奥田シェフの食への考え方が認められて、奥田シェフは山形県庄内総合支庁から「食の都庄内の親善大使」に選ばれました!すごいです。
また、違った季節に違った素材のお料理をぜひ食べさせてもらいたいな、そんな気になった筆者でした。
運転者2名、あまりお酒を飲まない人1名、+運転をしなかった私の計4名でワインを飲んでしまったので、誰が一番飲んでしまったかは、自然と割り出されますね。すみません。。。
さて、「アル・ケッチャーノ」でたらふく食べまくった我々のグルメツアーもこれで終盤。アケミさんとはここで別れて、一路山形駅へ。おなかいっぱいの我々に、アケミさんは、もし、おなかに余裕があったら、米沢の牛肉弁当を食べてみてください!との助言を。くれぐれも山形駅で駅弁を買わないでください、米沢に着く前に予約を取りに来ますから、予約して買ってください!とものすごく丁寧な説明をしてくれました。おなかにはこれっぽっちの余裕もなかった私は、その助言だけをありがたく受けたのですが、U夫婦は、新幹線の売り子さんがお弁当の予約を取りに来た際すぐに予約を入れていました。ところが、米沢に着いた辺りでは、なんと私のおなかに余裕ができていて、ちょっと(かなり)後悔。U旦那様の優しい御計らいで、そのお弁当を少し分けていただいたのでした。おいしぃ~。これが、かの「牛肉ど真ん中」だったんです。その後TVなどで取り上げられているのを見て、U夫妻の即決の選択に脱帽。人の言うことには耳を傾け、実行するべし。3時間後の自分の胃袋が、何を求めるか読む力を養うべし。
山形ぐるっとグルメツアーは、こんな教訓を私にもたらし、楽しい思い出と共に幕を閉じたのでした~。
ではまた次回