急に目が赤くなったり、歯が痛くなったりで病院に行っていたら、ブログの更新が遅れてしまいました。
この時期、イタリアへのオーダーや春のイヴェントの打ち合わせやら何やらで、なんだかものすごく忙しい。時間の使い方も下手なのだろうけど。。。毎度反省しても直らない。。。
イタリアに電話するのが夜中の2時。電話の最後の挨拶に「ボナノッテ!(おやすみなさい)」というと、たいていのイタリア人は初めはとてもびっくりする。「まだ君、事務所にいるの?」
だんだん慣れてくると、「もはや君は夜中も事務所にいるのがあたりまえだからね」等と言われてしまう。いっつも、そ~じゃないけど。。。そう言い訳をするが、意外といつも事務所にいるじゃない、私。働き者なのか、かなりの仕事好きなのか。同じかぁ。
そうそう、カンパーニアの続きだったっけ。
私を案内してくれたカンパーニア州のオリーヴオイル生産者アントニーノが、「夜は、君をレストランに連れて行ってあげるから」と気軽に言ったので、私も「ウン」と気軽に答えた。
ところが、そのレストランというのが、かなり離れた場所でして。
イタリアでは、まぁ、よくある話なのですけど。
何度も経験済みの筆者ですが、彼らにとって75~100km離れているレストランに食事に行く、という行為は、そんなにたいしたことではないんですよね、これが。
私は乗り物が苦手なので、道中に「山道グルグル」がある場合、とても憂鬱です。
カンパーニアでは、「山道グルグル」は、避けては通れない必然的な要素。
行き着くまでに、わが動物的感で察したとおり、たいへんな目にあいました。
けれども、そこは、後々行って良かったな、と思う場所でもあったのです!
名前は
「Marenna'」。
カンパーニアではとても有名なあるワインメーカーがカンティーナ(ワイン貯蔵庫)を兼ねて作った近代建築レストラン。
最近イタリア地方のお金持ちワインメーカーは、ど田舎に近代建築のカンティーナを作るのが流行っているようです。(帰りのアリタリアの機内誌「ULISSE」になんとこのレストランの記事が載っていて、知りました。「私ここにいったんですけど!」と近所の席の人に知らせたくてうずうずでしたが、さすがに止めました。)
まず、アントニーノが住んでいる山の町を降りて、高速に乗ること1時間半。
真っ暗なま~っ暗な、電燈がどこにも無い、うねうね山道を延々上って。
『こんなところに人がいるのかいな?』と思わせるギリギリまでやってきて、車は止まりました。
突然目の前のスペースに、車が駐車しているではありませんか。それも何台も。
途中の曲がり角などで、なにやらゴニョゴニョ呟いてはいましたが、ナビも無く、道に迷わないで、ここに着けたアントニーノには、やけに関心してしまいました。
車を降りると、真っ暗な闇に浮かぶシンプルな電飾。(わが国の電飾と大違い!)
錆び色のいかつい大きな鉄の扉には、インターフォン。
これで予約やアポの確認が取れていないと入れてくれません。
ここだけ、携帯でとったので画像が悪いのをお許し下さい。
庭や階段が見えますが、なんだか真っ暗でちょっと全体を把握するのは難しく。
こんなに人里離れたところに、こんな近代建築が!!!まるでアマゾンのジャングルの中で忽然と現れる近代都市!さながら。たとえが悪いですかね。
階段を昇ると、まず目を引くディスプレイ。
これって鉄瓶?コレクション?
テーブルは、すっきりとしたモダンなつくり。
イタリアではとても珍しい、ガラス張りのキッチンが目に飛び込んできました。
この夜は、お任せコース。
ワインも基本的にはお任せでしたが、最初は、カンパーニアのワインで私が好きなグレコ・ディ・トゥーフォを出していただきました\^^/へへ。
まずは:
ものすごく美味しいふわふわのスープ(卵でできていて、オリーヴオイルとナッツとチョコの粉がかかっていました)。
お次が、今日のお題!
ブッファラ(水牛)のカルパッチョ、きのこ添え。
ちょっと温かなのですが、生の状態を保っている。絶妙の温度バランス。
お肉は驚くほどとろっとしていて口で溶ける感じ。
グリルきのこが香ばしい。やっぱりきのこが好き。
この一皿で、このレストランに来た意味を判らせてくれたような、そんな一皿。
しかしこの後もつづく!
レンズ豆のスープ。栗とフォアグラとサルシッチャ入り。大好きのオンパレードでごっきげん。
やっとプリモに到~着。
トリュフ入りラヴィオリ。美味しかったけど、私はこの詰めものがしてあるパスタがちと苦手。
セコンドに到~着。
ストラコット。もうお腹いっぱいなんですけど。。。。。!!!!!
この頃ワインはアリアニコ(ロッソ)。
ストラコットとは、相性○。
20歳とは思えない物知りのソムリエ兼カメリエーレが選んでくれました。このワイナリーは学校も経営していて、彼はこの学校出た優秀な若者なのだそうです。どおりで。
普通20歳でここまで何でも知っているって、驚きますよ。かなり訓練されているのでしょうね。
なんて思っていたら、チ~ズ。
地元のものを選んで切ってもらいました。
もう、何も入らないですから、と言う前に、この20歳の若者が我々をカンティーナ見学に行きませんか?と誘ってくれた。
気軽に考えてついて行ったら、これがこれがドッシェ~。
深くて深くて、ひろ~いのです。
食後のいい運動になりました。
この近代建築の設計は、なんと日本人。
名前を聞きましたら、「イカル・モーリ」と言われました。
?。
きっと、ひかる・森さんだな、と思いましたが、建築に詳しくない私は男の方だと思っていました。
ところがところが、森さんは女性だったのです!
ミラノで活躍の新進気鋭の建築家だったのです。
彼女の活動の詳細は
こちら。
日本女性がこんなに素晴らしい活躍をしている現実に嬉しいやら、自分に渇を入れるやら。
自分が作ったわけでもないのに、そこにいる人たちがみな、日本人である私に注目したのが鼻高々でした。
カンティーナ見学から戻ると
カフェ&チョコ&クッキーが待っていてくれました。
ここまではいただけました。
これで終わりか、って思うじゃないですか、皆さん。普通は。
イタリアは、ここで易々と帰してはくれませんでした。
は~い、デザートで~す。
さすがに、甘い物が苦手な私はこれをパス!それでも限界でございました。
一緒に行ったほかの3人は、堂々たる王道イタリア人。最後までペロッ。
「いいなぁ、この人たち」って妙に関心して。
一緒にいた他の二人は、アントニーノの友人、一人はイタリア・オリーヴオイル・テイスティング界では相当偉い方と、もう一人はオリーヴオイル製造機械の制作会社の人で、会食の途中でオリーヴオイルのパネルテストになった時は、ドキドキものでした。
そうそう、ここのシェフ、パオロ・バッラーレさん。ローマの有名ホテルのシェフ兼任で、行ったり来たりなのだそうですが、この山の中からローマまで行ったり来たりとはやはり相当の体力の持ち主なのでしょう。
一緒に写真撮っちゃいました。
ちょっとミーハー。
このMarenna’(マレンナ)についての詳しい記事は
こちら。
全部イタリア語&英語なのですがご勘弁。
あ~、長くなっちゃいましたけど、お付き合いくださってありがとうございました。
次回はもっとコンパクトにまとめまーす。
ではまた~
ここをぽちっとワン・クリック!毎~日応援してくださいね~
よろしくお願いシマ~ス\^^/