とうとう、「庄内スローフードレポート」最終回です。
有名な「だだちゃ豆」です。
「だだちゃ」とは、庄内地方で主人、親父を意味する言葉で、「ちゃ」は尊敬呼称語尾なのだそうです。ですから、親父様の枝豆=「だだちゃ豆」=枝豆の最たる品種ということらしいです。
始まりは諸説あって、ある文献によるると鶴岡の太田孝太と言う人が父から受け継いだ美味しい「八里半どう豆」を、さらに改良して美味しくしたものを村人に分けていたのだそうです。
ある時、自分たちだけで食べてはもったいないということで、当時の鶴岡の殿様酒井忠篤(ただずみ)に献上したところ、とても気に入られて「あの小真木(おまぎ)のだだちゃの豆が食いたい」としばしば言われるようになり、「だだちゃ豆」と呼ばれるようになったのだそうな。!(うんちく)
それでまず、ご一行はこの白山のだだちゃ豆の発展に大きく貢献された富樫孝一郎さんに会いに行く

奥田シェフと一緒に
孝一郎さんは、私が申し上げるのは失礼かもしれませんが、とってもチャーミングな方。
でも、話される言葉のはしはしにだだちゃ豆への情熱が感じられました。

参加者と一緒に
それから、ご一行は生産者、木村九郎衛門さん(すっごいお名前)に会いに行きました。
ひろ~い畑で待ち合わせ。

九郎衛門さんが、一直線の道を遠くからカブにのってやってくるのが見えました。(かっこいい!)
彼が育てているだだちゃ豆は6種類。一口にだだちゃ豆って言ってもいろいろと種類や季節があることを知りました。もちろん無農薬栽培。

ご一行は、一直線の畑を抜けて、

九郎衛門さんのご自宅にお邪魔することに。
前日の鯉川酒造さん宅もそうでしたが、日本の地方の家屋って広いんですよね~。
総勢20名がスルスルっと入っちゃうんですから。何の問題も無く。スペースはまだまだ余って。
九郎衛門さんの奥様が茹でてくださっただだちゃ豆。残念ながら季節が少しだけ早かったので冷凍のものだったそうですが、これもすっごく美味しいんです。

だだちゃ豆は、普通の枝豆の中でも、香り成分と旨み成分のアミノ酸、糖分が最も高いグループに属しているのだそうです。
一度食べたら止まらない!このだだちゃ豆。2人で1皿ペロっと平らげ。(ビールが欲しい、というこえもちらほら聞こえました)
外に出るとお隣の屋根が!こんなに立派!

折れてしまってもったいない、かなり立派な松

そうして、最後は立派な門構え

立派づくし!!!
日本の家屋も風格あるな~と圧倒されました。
九郎衛門さんのお豆を、後日参加者のNさんにいただきました。

彼女は浅草で、食材にこだわったステキなお店をしているのですが、そこでお客様にお出ししているそうです。お客様も一度食べたら止まらないでしょうね!
この後ご一行は、銀座のエルメスビルと同じデザイナーが、作った!ステキな清川屋という土産物店でショッピングを楽しみ!一路庄内空港へ。羽田で解散となったのでした~。
1泊2日の旅でしたが、なんだか3泊もしていたような、そんな内容の濃い!ツアーでした。
地品種を守る江頭教授の研究や、それらをお料理に生かしてくれる「アル・ケッチャーノ」の奥田シェフのような方がいて、そして、何より畑を守る農家さんがいる。
なんだか庄内を支える「食」のサイクルが羨ましく思えました。
皆さん情熱家!まさに情熱大陸!
イタリアでの仕事の時はいっつもこんな風な人たちとお会いしていますが、日本でも!と思うととても嬉しくなりました。
私がすっかり「食育」されてしまった感じです。
これで、長きに渡ってレポートしました「庄内スローフードツアー」終わりです。
長いことかかってすみませんでした~。
ではまた~
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